テレワーク導入の就業規則は大丈夫?コンサルティング活用で見直しを

2020年9月2日
テレワーク導入の就業規則は大丈夫?コンサルティング活用で見直しを

新型コロナの影響を受け、多くの企業がテレワーク導入を余儀なくされました。

テレワークの導入は緊急時における業務継続の有効な手段である一方、就業規則の制定やテレワーク環境の整備など様々な準備が必要です。また、今後も外出自粛が繰り返されであろうことを考えれば、テレワークも継続的なものにしていかなければなりません。

効率的なテレワーク運用のためには、就業規則もきちんと整備していく必要がありますが、テレワーク経験のない企業にとって内容の精査は難しい問題です。就業規則にのせるべき項目や作成方法について理解を深めつつ、コンサルティングやセミナーも活用しながら就業規則の見直しを行いましょう。

新型コロナで急がれるテレワーク導入

新型コロナ流行による外出自粛という状況下で、業務を滞りなく行うための唯一の方法がテレワークと言えます。感染拡大が進むなか、これまで人口密度が高い都心部ではテレワークの導入が特に急がれました。

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世界の流行拡大

いまだ新型コロナウイルスには、有効な予防策や治療法が確立されていません。多くの犠牲の上で対症療法がわかりつつありますが、それでも予断を許さない状況です。新しいウイルスが流行した際の過去の歴史を振り返れば、この状況は一過性のものではなく、今後も流行が繰り返されると考えられます。

状況に左右されない体制作り

今後も外出自粛などが繰り返し発令されるであろうことを考えれば、勤務形態をテレワークにシフトし、緊急時にも業務に空白を作らない体制作りが必要となります。幸い日本はネットワーク環境が安定しているため、リモートで業務を続けやすい点も導入が望まれる理由でしょう。

テレワーク導入で注意すべき点は?

テレワーク導入には緊急時への備えや雇用の確保、業務の効率化など多くのメリットがありますが、その反面デメリットともいえる注意すべき点もあります。注意点を踏まえ、適切にテレワークの導入ができるよう留意しましょう。

【関連記事】「テレワーク導入のデメリットって?課題や問題点の解決策をご紹介」

組織運営や労務管理が難しい

テレワークという勤務形態では、社員の仕事状況を直接目で見て確認することができません。組織運営や労務管理のルール作りという点で、適切な就業規則制定はテレワーク運用に必須といえます。テレワーク社員の労務管理を円滑にし、労使間や社員間の紛争を防ぐため、双方が納得できるルール作りを行いましょう。

テレワーク環境の整備に手間がかかる

テレワークで要となる、コミュニケーションツールや情報共有ツール、勤怠管理ツール、セキュリティツールなど各種ツールを用意する必要があります。また、在宅勤務社員一人ひとりのネットワーク構築やツールのインストールも必要となるでしょう。全社員のリモートワーク化には時間や手間がかかるため、ある程度の準備期間を設けておくことが大切です。また、こういった煩雑な環境整備を外部委託するのも一つの手段となるでしょう。

テレワーク導入の就業規則

実際には、就労時間や雇用条件に変更がなければ、特別に就業規則を定めなくてもテレワークの導入は可能です。具体的に就業規則の制定が必要な場合と、そうではない場合の違いをみていきましょう。

労働基準法に遵守するため

労働基準法で就業規則に記載を義務付けられている項目の中で、テレワーク導入に際し変更の必要性がある項目としては、「始業及び終業時刻」や「賃金決定及び計算方法」があります。逆に、この2つに変更がない場合は就業規則を変更する必要はありません。

制度として行う場合の注意点

一時的な措置ではなく、持続的な制度としてテレワークを導入する場合は、「食費、作業用品その他の負担」「安全及び衛生」「職業訓練」などの変更も必要となる可能性があります。これらの項目に変更がある場合は、テレワークに関する就業規則が必要です。

テレワーク導入後の紛争防止の観点から

就業規則に必ず記載する義務はありませんが、テレワーク導入後の労使間や社員間の紛争防止のために「テレワーク対象者の範囲」「時間外及び休日労働、欠勤などの手続き等」「通勤手当」などの項目についても言及していくことが望まれます。こうした項目を追記する際も就業規則の変更が必要でしょう。

就業規則はどう作る?社内で行う作成方法

テレワーク導入にあたり既存の就業規則をそのまま適用させることは、組織運営や労務管理などの観点からも現実的ではありません。テレワーク就業規則で載せるべき項目や作成方法を確認し、自社の実情に合わせた就業規則を作成していきましょう。

就業規則にのせる項目例

テレワークの就業規則に載せるべき項目には以下のようなものがあります。

・テレワークを行う目的や状況、実施期間や対象者の範囲、服務規律について
・テレワーク時の労働時間や勤怠管理の方法
・時間外及び休日労働、欠勤などの手続き等
・通勤や通信費、電気代などの各種手当に関する規定
・テレワーカーの災害補償・安全衛生・健康管理・教育に関する規定

このように、ざっと挙げただけでもテレワークの就業規則には様々な項目が必要となります。テレワークを円滑に運用していくためには、これら一つ一つの項目を自社の実情に合わせて精査する必要があり、作成にはかなりの時間と手間を要するでしょう。

就業規則の簡易的な作成方法

一からテレワークの就業規則を作成するのは手間や時間がかかるため、テンプレートを使うのも一つの方法です。例えば、厚生労働省が発行している「テレワークモデル就業規則~作成の手引き~」を利用すれば、労働基準法に準じたテレワーク就業規則の作成手順を学べますし、巻末にはテレワーク就業規則のモデルが記載されていますので、そちらを活用するのも良いでしょう。

前例がないため作成しにくいテレワークの就業規則

就業規則は、テレワーク導入時のトラブルを最小限にするために必要ですが、テレワーク経験のない担当者だけでは適切な就業規則を作成するのは難しいでしょう。導入前にテレワーク関連のセミナーに参加したり、テレワークに造詣の深いコンサルティングに相談するのも大切です。

まずは無料診断から!安心の導入サービス

初めてテレワークを導入する企業は、テレワーク導入の成否に不安を感じていることでしょう。初めてのアプリケーションや初めてのツール、初めて行う在宅勤務など、誰しも初めて経験することに不安を感じるのは当然です。

ギグワークスアンドバリューでは導入前に無料診断を行えるため、このような不安を軽減することができます。さらに、テレワーク導入に関するトータル的なサポートを受けられるため安心です。

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テレワーク導入の前に、経験豊富な相談員による無料診断が受けられます。事前に課題を洗い出し、その課題に基づいた最適な提案が受けられるため、安心、安全にテレワーク導入の環境づくりが可能になるでしょう。

個別の環境構築も可能

テレワークを開始するうえで、問題になりやすいのが各家庭のオンライン環境の整備です。手間のかかる、個々の環境に合わせたパソコンのセットアップや、インターネット環境の整備を一括してお任せできます。

不安に寄り添うコールセンター

テレワーク開始後には、アプリケーションの使い方や接続の方法、機器等の不調など様々な疑問や問題が噴出します。ギグワークスアンドバリューはそうした疑問に応えるコールセンターを設けているため、不安を感じた時にすぐに相談できる点も魅力です。

就業規則の見直しでテレワークを円滑に!

テレワーク導入に就業規則の制定は必ずしも必要ではありません。しかし、このテレワークを一時的なものではなく、制度として今後も運用していく展望があるなら、就業規則はきちんと整備していく必要があります。適切な就業規則の制定は、テレワーク運用や労務管理、紛争の予防という観点からも非常に重要だからです。

必要に迫られ急いで作成したテレワークの就業規則には、様々な不備を感じている方も多いでしょう。より良いテレワーク運用のために、コンサルティングやセミナーなども活用し、今一度、積極的に就業規則の見直しを行ってみてはいかがでしょうか。