「EDIの2024年問題」とは?早めの対策や移行計画を!

2021年11月15日
「EDIの2024年問題」とは?早めの対策や移行計画を!

2024年、NTT東西がISDNサービスを終了しIP網へ移行することに伴い、データ通信や決済・受発注業務などに固定電話網を利用している企業に影響が出るおそれがあります。EDIなどでISDNを使用している企業は、早急にEDI再構築を検討し移行する必要があるでしょう。しかし、EDI再構築には手間も時間もかかり、簡単なものではありません。

そこで注目されているのが、アウトソーシングの活用です。普段の業務に加え必要となるリソースを外部で補うことにより、スムーズなEDI再構築が可能となります。

今回は、今心配される2024年問題を見据え、システム構築からキッティング、設置や現地レクチャー・保守までまとめて委託することができるおすすめのアウトソーシングベンダーを紹介します。

今後対応が求められる2024年問題について、今すぐ解決策を検討すべき理由をひも解いていきましょう。

「EDIの2024問題」に待ったなし!

2024年、NTT東西(NTT東日本、NTT西日本)が提供するISDNサービス(INSネットディジタル通信モード)が終了します。

これは、今までの固定電話網からIP網への移行に伴うもので、ビジネスのデータ通信や決済・受発注業務などに固定電話網を利用してきた企業は、今までの環境が使用できなくなるおそれがあることから「2024年問題」と言われています。

移行は2024年1月から順次開始し、2025年1月に完全移行する予定です。

ISDN回線とは

ISDN回線とは「Integrated Services Digital Network」の略で、電話線を使用したデジタル回線のインターネット通信技術を指し、1988年にNTTによりサービスが開始されました。

それまでのインターネット接続方法はアナログ回線でしたが、ISDN回線によってデジタル化することで、より高速なインターネット通信が可能となりました。

ISDN終了における2024年問題

2024年に固定電話網からIP網への移行に伴い、企業内のさまざまなシステムの裏側で利用されているISDNサービスが終了します。

「2024年問題」は、ビジネスのデータ通信に固定電話網を利用している企業において、日々利用している環境が使えなくなるおそれがあるため、関係するシステム全体で見直しや対策が必要になることを指します。

ISDN廃止の背景

ISDNの廃止が決定した背景には、固定電話利用の減少があります。NTT東西によると、固定電話契約数は1997年がピークで6270万件、2017年には2042万件と約67%も減少したことが明らかになっています。

また、公衆交換電話網(PSTN)の老朽化による設備維持の限界もあり、IP網への移行が決定されました。

【出典】「固定電話のIP網への移行後のサービス及び移行スケジュールについて_NTT東西」

ISDNサービス終了で何が変わる?

ISDNサービス終了によって最も深刻な影響を受けるのは、食品事業だと言われています。食品を扱うスーパーや小売業では、発注作業などにEDI(電子データ交換)などでISDN専用の端末を使用している場合が多いためです。

EDI問題

EDIとは、BtoB取引における発注書、納品書、請求書などを専用回線やインターネットを利用して受信・送信するシステムを指します。

大きな店舗やチェーン店ではEDIによるデータ通信を利用していることが多く、サービス終了に伴いデータが反映されない、連携が取れないといった問題が生じる可能性があるでしょう。

ISDNは様々な場所で使用されている

ISDNはEDIの他にも、様々なところで使用されています。

・POSシステム(企業の本部と店舗間のPOS端末通信)
・CAT端末(クレジットカード会社と店舗間のカードの有効性を確認するための通信)
・警備端末(警備会社と自宅や企業との監視映像通信など)
・レセプトオンライン請求(診療報酬等の請求データ通信)
・銀行ATM(銀行のセンター拠点と店舗ATM間のデータ通信のバックアップ)
・G4FAX(マルチコピー複合機によるFAX送受信)
・企業内WAN(企業内ネットワークでのデータ通信のバックアップ)
・ラジオ放送(番組中継や他局への番組素材配信など)

代替策にはどのようなものがあるのか

ISDNの代替手段として有力視されているのは「インターネットEDI(インターネットを通信手段とした電子データ交換)」の利用です。しかし、インターネットEDIへの移行は簡単なものではなく、システムによっては取引先と連携して計画的に進める必要があります。

NTT東西では、ISDN終了に伴って、当面の間は代替サービスを提供するとしていますが、ISDNに比べると処理時間の増加は避けられないでしょう。あくまで一時的な救済措置であるため、インターネットEDIへの移行を早急に検討する必要があります。

EDI再構築検討のすすめ

ギグワークスアドバリューとギグワークスクロスアイティでは「2024年問題」に対し、EDI再構築などを目的としたシステム改修をはじめとして、システム更新に伴う全国拠点でのハード、ソフト入替、再設定までの一括解決が可能です。

EDI再構築のポイント

インターネットEDIへの移行は、取引先やベンダーとの調整が必要になり、自社の都合だけでは実行できません。自社の基幹システムとEDIとの連携を再構築するため、時間や手間、コストが膨大にかかる場合もあります。

再構築の課題として、まずインターネットEDIに関する知識習得が必要なだけでなく、現在のEDI環境の把握、移行に合わせたインフラ設備の増強や取引先との調整が必要になってくるでしょう。

ギグワークスクロスアイティのシステム開発事業

ギグワークスクロスアイティでは、システム導入を希望する企業に対し、理想的なフルオーダーメイドシステムを提供しています。

業界に精通した営業と、熟練された技術を持つ技術者が一体となり、将来の事業展開を踏まえた上で、一歩踏み込んだ先行く提案を期待できます。

開発、インフラ、テスト検証、運用保守の全てを一気通貫で実施することにより、フェーズ間でのスムーズな移行と連携が可能です。

ギグワークスクロスアイティ株式会社

ギグワークスアドバリューの導入・設定・設置サービス

ギグワークスアドバリューが提供する「キッティングサービス」は、使用する端末機器を自社の環境に合わせて一括設定するサービスです。PCのマスタ設計からキッティング、さらに運用後の保守サービスまでを委託できるうえ、機器の入替にあたっては大規模センターにて機器を保管し、必要に応じて配送や回収まで幅広く対応することができます。

また「オンサイト設置設定サービス」では、自社で全国サービス網を持たない場合でも、全国各地のエンドユーザーに設置・設定・レクチャーを提供することができるのも魅力でしょう。

ギグワークスアドバリュー株式会社

2024年問題には早急に着手!丸ごと委託をおすすめ

2024年までにはまだ数年ありますが、システムの移行計画は先延ばしにせず、早めに検討することが望まれます。その背景には、システムの切り替え作業には時間がかかるうえ、業務に支障が出ないよう新たなシステムでのテストや従業員への教育、業務体制の再構築など様々な作業を要するためです。

また、EDIなどの発注システムを移行するには、切り替えのタイミングなどについて取引先と相談する必要も出てきます。さらに移行終了間近になると、関係するサービスが混雑するおそれもあるでしょう。

次世代EDIと基幹システムの連携における、最適なシステム再構築については、システム開発からオンサイト設置まで丸ごと相談できるギグワークスへの委託を検討してみてはいかがでしょうか。