何がどうなる!?5Gとローカル5Gによる新たな通信の世界

2022年2月21日
何がどうなる!?5Gとローカル5Gによる新たな通信の世界

家庭やビジネス等、あらゆる場面で活用されている「移動通信システム」は、人々の日常に欠かせない存在といえるでしょう。かつて、インターネットへ接続する際、端末へLANケーブルを繋ぐことが必要でしたが、現在は「Wi-Fi」の無線LANによって電波を取得することが一般的です。また、5Gやローカル5Gの提供開始によって、最大通信速度が30年間で約10万倍へと進歩しています。

IoTの需要が加速するなか、5Gやローカル5Gの活用により、自動車やホームセキュリティなどの分野で新しいサービスを提供したり、地域の課題を解決することに期待ができるでしょう。

5Gが必要とされる理由

2020年に提供開始された通信規格「5G」が必要とされる背景や特長を確認してみましょう。

5Gに寄せられる期待

この15年ほどで、無線LAN規格「Wi-Fi」やスマートフォンが急速に普及しました。様々なジャンルで
「IoT(Internet of Things)」が可能となり、必要とされる通信トラフィックが大幅に増加しています。主な通信トラフィックの使用用途としては、ゲームやショッピングなど各種オンラインサービスの提供、
YoutubeやTikTokなど動画配信の伝送です。また、コロナ禍によるステイホーム中の娯楽、テレワークの増加なども追い風となり、今後も需要増が見込まれる通信トラフィックにおいて、5Gの存在が期待されています。

高速・大容量に加え低遅延、多接続も

第5世代移動通信システム(5G)とは、最高伝送速度10Gbpsの「超高速」、1ミリ秒程度の遅延である「超低遅延」、接続機器数100万台/km²の「多接続」を主要性能とした新たな通信規格です。

「超高速」の一例として、第4世代移動通信システムのLTEの場合、ダウンロードに「5分」かかっていた2時間の映画を、5Gではたった「3秒」で取り込むことが可能です。

また「超低遅延」の性能により、自動運転や医療ロボットなど、遠隔での細かい操作をする場合もリアルタイムな感覚で操作ができます。

さらに、現行のLTEを自宅で接続する際、スマートフォンとパソコンなど数台が限界となりますが、5Gでは約100個の端末やセンサーでインターネット接続が可能となります。

5Gはビジネスにどのように影響するか

5Gの高性能な通信規格は、ビジネスや生活で新たな時代を切り開く象徴といえるでしょう。通信キャリア各社において、5Gに関する様々な実証実験が行われています。

例えば、NTTdocomoでは2020年2月から3月にかけて、成田空港で「遠隔アバター案内」を実施しました。実証実験の内容としては、アバターのカウンターから、顧客がマイクやカメラを使って質問し、その内容を遠隔のオペレーターへデータで伝送、その後オペレーターから返答します。5Gの超高速、超低遅延の性能により、まるで画面上のアバターと顧客が直接会話しているように案内することが可能です。

【出典】「第5世代移動通信システム(5G)の今と将来展望」

【参考】「5G実証実験レポート一覧」

最近よく耳にする「ローカル5G」

昨今、5Gの提供に合わせて「ローカル5G」の名称もよく耳にしますが「5G」とはどのような違いがあるのでしょうか。ローカル5Gについてメリット、デメリットとともに確認しましょう。

ローカル5Gとは

「ローカル5G」とは、通信キャリアが提供している「5G」と切り離し、地域の企業や自治体が独自の5G通信システムを構築することで、建物内や敷地内で自営利用できる通信システムです。例えば、建設現場で建機を遠隔操作したり、自治体が防災現場として河川の監視をする際に活用できるでしょう。

ローカル5Gと5Gの違い

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4社が提供する「5G」は、各通信キャリアへ電波が割り当てられています。5Gの周波数帯は3つあり、通信キャリアが提供するものは3.7GHz帯、4.5GHz帯、28GHz帯です。

一方「ローカル5G」は、企業や自治体を対象に特定のネットワーク内で利用できます。ローカル5Gの周波数帯は、4.5GHz帯の200MHz幅と、28GHz帯の900MHz幅といった直線型の電波であるため、障害物に弱いというデメリットがあります。

ローカル5Gのメリットとデメリット

ローカル5Gのメリットのひとつは、特定の場所で利用する回線であるため、自身のエリア以外で発生した通信障害や災害の影響を受けにくいことです。また、通信キャリアが提供する5Gが届かない地域においても、必要な場所へ5Gの回線を構築できます。さらに、ローカル5Gは、外部のネットワークを遮断するため、データ漏えいのリスクを回避し、社内のセキュリティ強化が可能です。

ローカル5Gのデメリットとしては、導入する際に数千万円程度の莫大なコストが発生することでしょう。ただし、回線を構築する範囲、提供する業者によってコストに変動があり、条件をクリアすることで税額控除の特別措置も受けられます。また、運用において無線局の免許を取得する必要があるため、申請に手間がかかることも課題のひとつでしょう。

5Gやローカル5Gによる新たな“通信”の世界

5Gやローカル5Gの浸透により、様々な業界でサービス拡大の可能性が広がります。

従来、熟練者でなければできなかった農作業や医療の現場において、先端技術と5Gを活用し「スマート農業」「遠隔医療」の実現が可能となります。また、自治体が河川や積雪の現場へ5Gに対応したセンサーを導入し、防災現場の監視や除雪車の運行支援ができることにより、地域課題の解決が期待できるでしょう。

さらに、博物館や水族館、工場のバーチャル見学ツアーなど、コロナ禍においても、消費者は自宅にいながら充実した娯楽サービスを受けることができます。

通信関連の工事はおまかせ!
ギグワークスアドバリューの工事案件および提供サービス

ギグワークスアドバリューは、個人宅や商業施設における電気通信工事、携帯電話の基地工事を提供および保守業務の実績が豊富にある企業です。

5G基地局工事および関連工事の受注実績

ギグワークスアドバリューは、5Gに関する基地局工事や関連工事、基地局保守業務の実績が順調に拡大している企業です。また「第二種電気工事士免許」「第1級陸上無線技術士免許」を保持するスタッフの確保および育成を行い、体制強化をしています。

基地局や通信関連の工事もおまかせ

今後は、5Gの関連工事以外においても、無線機交換工事、3G無線機撤去工事、GNSSアンテナ工事、支持柱保修工事など、その他の基地局・通信関連業務の需要増加が見込まれるでしょう。工事を検討している企業は、経験豊富なギグワークスアドバリューへの委託がおすすめです。

トータルアウトソーシングが可能

ギグワークスアドバリューのコンストラクションサービスでは、サーバやネットワーク、監視カメラなどの通信建設工事、さらにIoT機器の工事も可能です。また、工事業務のみならず、オンサイト設置および設定からキッティング、保守サービスに至るまで、現地対応関連の業務をフルアウトソーシングできます。

【参考】「サービス|ギグワークスアドバリュー株式会社」

【出典】「ギグワークス Research Memo(7):5Gなど通信基地局に関する業務が増加予測」

可能性は無限大!5Gへの期待

1980年代から始まった移動通信の世界は、約40年間で大幅な進歩を遂げています。例えば、最初は端末へLANケーブルをつないでインターネットへ接続したり、パケット通信に制限があるなかで携帯電話を使用することが一般的でしたが、無線LAN規格「Wi-Fi」によって移動通信がより身近な存在となりました。さらに「超高速」「超低遅延」「多接続」の3要素で構成された5Gやローカル5Gの提供は、単なる次世代通信とは言い難い画期的な通信規格といえるでしょう。今後は、プライベートなインターネット接続や携帯電話での使用だけでなく、様々な業界でビジネスの拡大や地域社会における課題解決などが期待できます。