自治体DX推進計画×民間企業へアウトソーシング

2021年10月25日
自治体DX推進計画×民間企業へアウトソーシング

2016年に「官民データ活用推進基本法」が成立して以降、行政のIT・デジタル化を進める動きが進みだしました。政府の取り組みである「デジタル・ガバメント」を実行することで、あらゆる手続きが行政に行かずにできたり、必要な給付が迅速に行われるといった利用者目線に立ったサービスが届けられるようになります。

社会全体のデジタル化を進めるにあたり、総務省は自治体が重点的に取り組むべき事項や内容を具体化し、支援策等を取りまとめ「自治体DX推進計画」として策定しました。自治体DX推進計画はすでに遂行していますが、全国的に格差なく進められているのでしょうか。

自治体DX推進計画とは?

DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは、2004年にスウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱した概念で「ITの浸透が、あらゆる面で人々の生活を豊かにしていく」ことを言います。

一方で、自治体DX推進計画とは2020年12月に総務省から公開された「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」のことで、2021年1月から2026年3月までに遂行される予定の計画のことです。具体的にどんな計画なのか、詳しく見ていきましょう。

自治体DX推進の意義とは?

「デジタルの活用により、一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会」というビジョンが、国として目指すべき方向性として明確化されました。このビジョンの実現のためには、市区町村など住民により近い行政を担う自治体の役割は非常に大きく、自治体DXを推進していくことが重要です。

自治体が情報システムの標準化・共通化を図ることはデジタル社会の構築には欠かせず、自治体全体で足並みをそろえていく必要があります。

自治体が進めるべきこと

デジタル技術やデータを活用することで、各自治体はそれぞれの行政サービスについて住民の利便性を向上させるとともに、業務効率化を図り、それにより生まれる人的資源をサービスの向上につなげていくことが求められます。

また、データ様式の統一化を図ることで、多様な主体によるデータとの連携が容易になるため、民間のデジタルビジネス等の新たな価値が見いだされることが期待されています。

自治体DXの要!「重点取組事項」について

「デジタル・ガバメント実行計画」において、自治体が取り組むべき事項は大きく分けて以下の3つに分類されます。

  • 重点取組事項
  • 自治体DXの取り組みと合わせて取り組むべき事項
  • その他

まずは、重点取組事項について見ていきましょう。

【出典】「自治体デジタル・トランスフォーメーション (DX)推進計画_総務省」

自治体の情報システムの標準化・共通化

自治体の情報システムは、これまで各団体が独自に発展させてきました。そのため、システムの発注・維持管理、回収対応などを各団体が個別に対応しなければならない状態となっています。これは、各団体にとって負担が非常に大きなものと言えるでしょう。

国・地方を通じたデジタル化を進めるにあたっては、各自治体のシステム機能が標準化されていることが望まれるため、2025年度を目標時期と定め、主要17業務を処理するシステムを国の定める標準仕様に準拠したシステムへ移行する予定です。

自治体のAI・RPAの利用促進

人工知能であるAIは学習能力があるため、経験によって人間のように新しいことにも柔軟に対応できるようになります。自治体業務としては、音声認識や文字認識AIを利用したチャットボットで、住民の問い合わせ対応や庁内ヘルプデスク対応、観光情報の提供にすでに導入されています。

一方、RPAとはRobotic Process Automationの略で、何度も同じ動作を繰り返すようなルール化されている作業が得意です。導入すると24時間365日作業が可能なため、業務効率化に大きく貢献できるでしょう。

東京都が行ったRPA導入による作業自動化の実証実験では、主税局、オリンピック・パラリンピック準備局、水道局、収用委員会事務局、総務局が参加し、データ作成、登録・照合などに対応し、年間438時間もの工数を削減しました。

【出典】「RPAによる作業自動化の共同実証実験 報告書」

テレワークの推進

民間企業に浸透してきているテレワークですが、テレワーク導入にあたって最大の課題はセキュリティ対策といえます。国はテレワーク導入支援のためのセキュリティポリシーガイドラインを改定し、テレワーク導入事例の提供も行っています。

行政においてテレワークが浸透すれば、普段の業務における人材不足の解消や障害者雇用の道も開けるうえ、災害時にも速やかに復旧対応に取りかかれるなどのメリットがあるでしょう。

重点取り組みだけではない!自治体がやるべきこと

自治体DXの取り組みと合わせて取り組むべき事項として、地域社会のデジタル化やデジタルデバイド対策などが挙げられます。自治体DX推進に向けては国が支援をして各自治体が進めていますが、自治体だけで行うことが難しい自治体もあります。自治体だけで難しい場合の対策方法も合わせて見ていきましょう。

地域社会のデジタル化

最近よく耳にするようになった5Gも、地域社会のデジタル化に向けた取り組みの一環です。

デジタル・トランスフォーメーションが、あらゆる面で人々の生活を豊かにしていくという概念であるように、様々な場所で生活する老若男女がデジタルの活用でメリットを感じられることが重要です。そのためには、条件不利地域等においてもデジタル技術を活用したサービスの高度化が求められます。しかし、条件不利地域等にある小規模自治体では自治体DXを進めるための人材確保が難しいことも事実です。

デジタルデバイド対策とは

デジタル化が進むうえで、それらを活用できる人とそうでない人、または地域で格差ができてしまってはいけません。デジタル化にあたり課題の一つと言えるのが、デジタル活用に慣れていない、主に高齢者への対応です。

デジタル化による恩恵はあらゆる国民に対して平等に与えられるべきであるため、デジタル活用に関する理解やスキルが十分でない人々に向けて、国はオンラインによる行政手続きやサービスの利用方法などに関するアドバイスを行っています。そのための人材確保の主な手段は、NPOや地域おこし協力隊との連携です。合わせて、民間企業が地域とタッグを組んでDXを進めている事例も多数あるでしょう。

DXのアウトソーシング

自治体DXを進めていくなかで自治体への負担が大きいことから、民間企業にアウトソーシングするという選択肢があります。

行政手続きにおいてデジタルアウトソーシングを行うと、システムと運用との連携が密になり改善策をダイレクトに盛り込めるため、利用者満足度の高いシステムの構築ができるというメリットがもたらされます。

ギグワークスアドバリューが自治体DXのためにできること

自治体DXを進めるにあたり小規模の自治体では人材の確保が難しく、デジタル化に向けてどう進めればいいのかわからず困惑している自治体があることも事実です。そういった自治体の力になれるよう、名乗りをあげている民間企業も多数あります。

ギグワークスアドバリューの支援

ギグワークスアドバリューでは、施設の設備工事やIT機器の設置設定から保守サービスに至るまで、様々なサービスを提供しています。

全国対応が可能なので、小規模自治体地域のDX推進のお手伝いができるのも魅力です。

オンサイト設置設定サービス

直接エンドユーザーへのサービスが可能で、全国への設置・設定・レクチャーを提供します。地域、日時の縛りがなく、トータルサポートから設置のみ、レクチャーのみなどの部分的なサポートまで柔軟な対応ができ、機器も問わないためどんな企業の機器でも対応が可能です。

これにより、現地対応業務の効率化が図れ、顧客満足度の向上にもつながります。

オンサイト設置・設定 _ ギグワークスアドバリュー株式会社

キッティングサービス

キッティングサービスとは、納品前のパソコン、IT関連周辺機器、モバイル端末、タブレット端末等、様々な機器に対してのシステム、情報セキュリティを含めた設定を一括で行うサービスのことです。

これに伴い、保守サービスの提供や大規模センターでの機器の保管、配送、回収まで行っています。

設定に関してはITの専門知識がないと難しい分野であることから人材確保が難しいですが、アウトソーシングすることで人材問題を解決することができます。

キッティングサービス _ ギグワークスアドバリュー株式会社

保守サービス

保守センターで交換機代替機をお預かりすることで、交換時に必要なセットアップの実施が可能です。

また、24時間365日受付可能のコールセンターを所持しており、現地での交換が必要な機器に対して全国対応をしています。保守センターと連携することで、保守サービスのフルアウトソーシングできることが魅力です。

保守サービス _ ギグワークスアドバリュー株式会社

自治体DXもアウトソーシングが可能!

国の施策の一環として始まった自治体DX推進計画ですが、自治体単位で専門性の高いIT人材の確保をすることは容易なことではありません。地域によっては困難を極め、全国的に足並みをそろえるのが難しいところもあるでしょう。

しかし、そのような専門性の高い分野こそ、アウトソーシングすることで道は開けます。

全国的なサービス展開が可能なギグワークスアドバリューをアウトソーシング先として考慮してみてはいかがでしょうか。